「ジャニー氏は16歳の僕にブランデー、タバコの煙を口移し」レコードデビューも果たした元ジャニーズマネジャーが実名顔出しで明かす“50回の性被害”「フランケンシュタインにジャニー氏が扮し…」

〈 「“裸になって”と言われ、下半身をいきなり…」ジャニー喜多川氏の性加害に遭ったフォーリーブス元付き人(64)が実名顔出し告発「20歳で“男優”に」 〉から続く

 10月17日、ジャニーズ事務所はその看板を下ろし、「SMILE-UP.」と社名を変更。ジャニー喜多川氏による性加害の補償をするための会社になる。ジャニーズ事務所によると、9月30日までに478人から連絡があり、そのうち補償を求めている被害者は325人。11月から補償をスタートさせるという。

藤島ジュリー景子 ©文藝春秋

 今回、「 週刊文春 」の取材に性被害を明かすのは、田原俊彦やシブがき隊のチーフマネジャーを務めた板野俊雄氏(67)だ。1975年に3人組グループ「ジャニーズ・ジュニア・スペシャル(JJS)」のリーダーとしてレコードデビューした元所属タレントでもあり、ジャニーズ事務所の表も裏も知り尽くした人物だ。

「事務所って商品であるタレントを守るところでしょう。会見で、その商品を加害者のように矢面に立たせて、ジュリー(藤島ジュリー景子前社長)と白波瀬(傑前副社長)は逃げた。そこが一番許せないんです」

フォーリーブスの合宿所で受けた性被害

 1972年、フォーリーブスの付き人募集に応募した板野氏が事務所で働き始めたのは16歳のときだった。住み込んだのは、当時渋谷にあったジャニー氏の自宅兼合宿所である。

 付き人の寮は恵比寿にあったが、板野氏だけがフォーリーブスの北公次と郷ひろみが住む合宿所で暮らすこととなった。板野氏が寝る和室の布団にジャニー氏が忍び込んできたのは、住み始めて2、3日目のことだ。

「身体を触ってきて、あそこに手が伸びる。パンツを脱がせると、おしぼりで綺麗に拭いて(口で)します。田舎から出てきたばかりで童貞だし、わけわかんないですよ。でも男だから出せば気持ちいいわけです。その異様さといったら……。一旦、ジャニーは洗面所へ行く。ペッて吐く音が聞こえるんです。温かいおしぼりを持って戻ってきて綺麗に拭いてくれる。その後に今度はお尻を触り出して、何かヌルヌルしたものを塗られ、今度は痛いわけです。地獄の日々です」

行為の最中にジャニー氏は囁いた「ユーのために…」

 板野氏は約50回の肛門性交があったと記憶している。行為の最中、ジャニー氏はこんな言葉を囁くという。

「ユー、もうちょっと我慢しててね。ユーのためにね、ジュニアのメンバーを今集めてるから。もうちょっとだからね」

 公演先の地方のホテルでは、ジャニー氏のスイートルームに泊まった。スイートがないホテルでは、ジャニー氏がジュニアの部屋に入ってきた。ゴム製のフランケンシュタインのマスクを被ったジャニー氏がジュニアを驚かせ、ふざけ合っている間に性加害に流れることもあった。

 そしてジャニー氏から受けた仕打ちは性加害だけではなかった。

「タバコの煙やブランデーを口移しで飲まされることもありました。キスしながらこっちの口に煙を吐くんですよ。ジャニー本人は普段、酒を飲まないんだけど、こういう時だけ口に含む。僕らは未成年ですから、頭がクラクラしていましたよ」

 ジャニーズ事務所に板野氏の性被害について問うたが、「個別の告発内容についてはコメントを控えております。これは10月2日に発表した被害者救済の方針に則り、性加害に遭われた方々を保護し、その人権に配慮しているからでもあります」とした。

 10月18日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および10月19日(木)発売の「週刊文春」では、ジャニーズ問題を3ページにわたって特集する。インタビューで板野氏は、ジャニー氏に殴られた「淋病事件」や、東山が現場マネジャーにコンドームを買いに行かせた一件、ジュリー氏とのトラブルなどを語っている。また嵐・櫻井翔の契約問題、木村拓哉の主演ドラマに起きた“異変”についても詳しく報じる。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年10月26日号)

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