日本テレビ系で年末に放送される恒例の大型音楽番組「日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト」で、14年連続で総合司会を務めてきた嵐の櫻井翔(41)を今年も起用する方向であることが分かった。旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.=スマイルアップ)への逆風が吹き荒れたことから一時は白紙状態だったが、ここにきて民放テレビ局の旧ジャニーズに対する態度は軟化している。
2001年にスタートしたベストアーティストは、数多くのトップアーティストをそろえる冬の名物番組。09年から昨年まで14年連続で、櫻井が総合司会を務めてきた。ただ、今年は旧ジャニーズ事務所の性加害問題が表面化し、旧ジャニーズ勢の起用に二の足を踏むスポンサー企業も出てきたため、その座が危ぶまれていた。
NHKは大みそかの紅白歌合戦について、現段階では旧ジャニーズ勢の出場はゼロとしている。そんな中、日テレは大きな〝決断〟を下したという。
「櫻井の総合司会続行ということで話を進めています。脇を固める司会も羽鳥慎一を起用と、いつもと変わらない布陣で行くそうです。あとはスマイルアップ(旧ジャニーズ)のグループを何組出演させるか、という詰めの段階です」(制作会社関係者)
日テレは旧ジャニーズ事務所と蜜月関係だった。それでも9月7日、10月2日と2度の会見をへても旧ジャニーズ事務所への逆風は吹きやまなかったことから、定例会見などで旧ジャニーズ勢起用に慎重な発言をしていた。
だが、17日にジャニーズ事務所からスマイルアップに社名変更したことで、潮目は変わりつつあると判断したようだ。「日テレだけではなくほかの民放局も〝ジャニーズは変わった〟という認識のもと、旧ジャニーズタレントの起用を進めていくようです。視聴率の面ではやはり旧ジャニーズの存在は欠かせないですから。その流れで櫻井のベストアーティスト総合司会続行も内定したとのことです」(日テレ関係者)
9日放送のTBS系音楽番組「CDTVライブ!ライブ!100回記念SP」は旧ジャニーズ勢ゼロとなったが、それ以外の音楽番組では、おおよそ1組以上は出演している。
「NHKを除いて、大方の民放はかなり態度が軟化しています。年末の音楽番組では、忖度しているととられないように、ライバル的存在のボーイズグループを出しつつ、旧ジャニーズ勢の出演も増えていくでしょう」(テレビ局関係者)
スマイルアップに社名変更したことで、ひとまず苦境は脱したようだ。