NHKは、レコードデビューを目指すジュニア(旧ジャニーズJr.)が出演する音楽番組「ザ少年倶楽部」(BSプレミアム)の11月の放送を見送る方針を決めた。関係者への取材で分かった。故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、番組の内容やタイトルの変更を含めた抜本的な見直しの検討が続いており、番組の収録ができない状態だという。一方、関係者によると、番組を来春までに終了する方向で調整しているという。 番組を巡ってNHKは、2002年に出演を希望してダンスの練習に参加した男性が、東京・渋谷のNHK放送センター内のトイレでジャニー喜多川氏から複数回、性被害に遭ったとする証言を報道。その後、NHKホールで10月16日に予定していた公開収録を中止し、11月の放送は「未定」としていた。 NHKの山名啓雄メディア総局長は10月18日の記者会見で「深刻な性被害を受けられた男性の証言を重く受け止めている。番組の内容やタイトルの変更も含めて抜本的な見直しを行いたい」と言及。番組の収録や放送再開については「明確に申し上げることはできない」と語っていた。 また、テレビ朝日は31日、ジュニアのバラエティー「♯裸の少年」を11月4日の放送をもって終了すると発表した。終了の理由について、篠塚浩社長は31日の会見で「ジャニーズJr.の呼称がなくなったので、抜本的に企画内容を見直し、新しい番組にすることになった」と説明。11月18日から「カクエキ!」と題したジュニアの新番組を始めるという。「聞いたことがあっても降りたことがない駅」の周辺の魅力にジュニアらが迫る内容だという。(宮田裕介、平岡春人)