NHKは6日、東京都内の3世帯について、放送受信契約の締結と受信料および割増金の支払いを求める民事訴訟を東京簡易裁判所に提起したことを明らかにした。同局は「契約締結をお願いする文書の送付や電話・訪問などにより誠心誠意説明し、丁寧な対応を重ねてまいりましたが、応じていただけなかったため、やむを得ず最後の手段として」と、提訴に踏み切った理由を説明した。
しかし、かねてより「スクランブルをかけて、受信料を払いたくない人は受信できないようにして欲しい」「そもそも受信料は廃止すべき」という主張がある。今回のNHKが使った“最後の手段”は受信契約を結んでいる視聴者の怒りも買ってしまったようだ。
X(旧ツイッター)では「#未契約世帯」がトレンド入りし、《NHK問題は昔から変わらないね。もう、契約者しか見られない様にしましょうよ!!》《さっさとスクランブルかけて見たい人だけ見れるようにすりゃいい》《そもそも契約してないのに請求される事自体が…》《ヤクザより酷い》とNHK批判が吹き荒れている。
■NHKは15年ぶり第三者委員会で調査中
強引な受信料の“取り立て”で思い出されるのが、先日発覚したNHK報道局記者による不正経費請求。NHKはこの記者が少なくとも私的な飲食であわせて12件、およそ34万円の経費を不正に請求したとして、懲戒免職にすることを決めた。
「懲戒免職になる30代の男性記者は社会部の花形部署をわたり歩き、局内で“エース”と呼ばれていました。自宅近くの焼き鳥屋で一人飲みの酒代まで経費で精算していたとされますが、NHK職員たちが警戒しているのは、一部報道で局内で取材経費が『162』の隠語で呼ばれ、同僚や他部署との職員との飲み会でも使われていたことが明るみにされたことです。記者の私的流用は34万どころか年間300万円に上るという話もあります。NHKは15年ぶりに第三者委員会を立ち上げ、この問題の調査を続けています。局内ではクビになった記者の“逆襲”を恐れる声も出ています」(関係者)
こんな金銭絡みの不祥事が起きている放送局から、契約もしていないのに受信料と割増金の請求で提訴された人はたまったものではないだろう。