「ジャニーズ新会社」社長最有力 “のんを救った男”の意外な評判…交流20年の編集者が明かす

創業者である故ジャニー喜多川氏の性加害問題が原因で「SMILE-UP.」に社名変更した旧ジャニーズ事務所。社長を務める東山紀之氏(57)は新たに設立されるエージェント会社の社長も兼務する予定だったが就任を辞退。新たな社長候補として有力視されているのが株式会社スピーディの福田淳社長(58)である。

 旧会社が担う性加害の補償問題と同時に、所属するタレントの処遇も具体的には決まっておらず、課題が山積の状況にあって、現状打破の切り札として注目されている。

 5日放送の「サンデージャポン」(TBS系)では、福田氏をよく知るという脳科学者の茂木健一郎氏が出演。福田氏とLINEでつながっているとも明かしながら、「今までと真逆、日本の芸能界と全く違うやり方」「トラブルに強い」「俺に任せろという感じ」と福田氏の手腕に太鼓判を押した。

■エージェント契約に精通

 福田氏は日大芸術学部卒業後、2001年からソニー・ピクチャーズエンタテインメントに在籍していたが、社内起業したソニー・デジタルエンタテインメントの社長を経て、17年に「株式会社スピーディ」を設立。ブランドコンサルタント、アートギャラリー運営、出版業など幅広く手掛け、ソニー時代の経験から、ハリウッド式のエージェント契約に精通しており、エージェント業務も手掛けている。

 16年に、独立を巡って旧所属事務所レプロエンタテインメントと揉めていた女優ののん(旧能年玲奈)とエージェント契約を結び、多くのCMや映画、舞台に出演させ、“のんを救った男”としてその手腕が注目されていた。福田氏はかつて、のんが事務所とトラブルになって以来、のんにテレビドラマの出演オファーが多数ありながら出演が実現しなかったことについて、「あまりにも異常ではないでしょうか?」「このような古い体質を変えていかなければなりません」と問題提起していた。

喧嘩せずウィンウィンの関係をつくっていける

のん(C)日刊ゲンダイ
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 同番組では、日本の芸能界にとっていわば“外様”の福田氏でうまくいくのかというトークも展開されたが、放送作家の山田美保子氏は、「批判されていた同族経営ではなくなった」ことは大きいとして評価した。

「経営のド素人の東山と井ノ原では無理という声は根強かったため、芸能関係者も好感を持って受け入れています。海外進出なども含め、タレントの希望をかなえつつ、旧ジャニーズとベッタリだった日本の芸能界、特にテレビ業界をどこまで変えていけるかが注目されています」(メディア関係者)

 こうした経歴を見るとかなりヤリ手の剛腕と思われる福田氏だが、決してゴリゴリのこわもてというわけではないようだ。

「馬力はあるが、日本の芸能界と喧嘩するタイプではなく、ウィンウィンの関係をつくっていける方。いつもはニコニコしていてとてもポジティブ」と番組で茂木氏も語っていたが、福田氏と交流がある多摩美術大学講師で作家・編集者の竹熊健太郎氏もこう話す。

■「こまやかな気遣いができる方」

「交流が始まったのは、共通の知り合いの編集者を介してかれこれ20年くらい前でしょうか。会ったのは数回なんですが、2006年に私が脳梗塞で入院した際は、筒井康隆さんと今敏さんの直筆サイン入りの、映画『パプリカ』の業界用のパンフレットをお見舞いにプレゼントしていただいて感激した記憶があります。その直前に『パプリカ』はかなり好きな映画で2回見たとブログで書いていたんですね。そんなこまやかな気遣いができる方だと思います」

https://19dfe1f69402affc34ef67732fa11090.safeframe.googlesyndication.com/safeframe/1-0-40/html/container.html 今回、フェイスブック上でこのことを書いた竹熊氏に対し、即座に当時のお礼と、決定したら応援して欲しいと福田氏は書き込んでいる。

「芸能界の古いしきたりにとらわれない方のようなので、就任したら、ガラリと変えてくれることに期待しています」と竹熊氏。旧態依然とし、既得権益がはびこる日本の芸能界の岩盤構造を穿つことができるか。

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