仙台のレストラン「オールドフィッシャーマンズ」青春の思い出の味復活 元アルバイトの男性ら店内も再現し10日開店

 仙台市青葉区のサンモール一番町で2006年まで30年近く営業した人気レストラン「オールドフィッシャーマンズ」が10日、同区の堤通雨宮町に復活オープンする。アルバイトとして働いていた男性が仕事を辞めて一念発起。店名を「オールドフィッシャーマンズII」に改め、自らの人生と共に新たな船出を迎える。

 オールドフィッシャーマンズは、1979年の開店。関係者によると、地中海の港をイメージした内装とシーフード料理が人気を呼び、多くの若者でにぎわった。結婚式の2次会やクリスマスパーティーの会場としても利用されたという。

 復活開店に奔走したのは青葉区の根本清喜さん(62)。昨年12月、知人に空き店舗の紹介を受け、38年勤めた食品製造会社を退職した。「青春の思い出が詰まった店。いつか復活させたいとずっと思っていた」と秘めた熱意を明かす。

 根本さんは06年の閉店後も、元オーナーの男性(70)やバイト仲間と「同窓会」を開き、親交を続けてきた。元オーナーも「根本さんが仕事を辞めたと聞き、俺も覚悟を決めた」と、調理場に入って店の味を支える決意を固めた。

 「友達を連れて行くと喜ばれるおしゃれな店だった」と振り返るのは、泉区の蜂谷純一郎さん(62)。大学同級生の還暦を超えての挑戦を意気に感じ、マネージャーとして加わった。

 新たな店内は、元オーナーが閉店後も保管していた輪形のかじやテーブル、いす、看板などを借りて往年の雰囲気を再現。料理もトマトソースを使ったシーフードスパゲティなど、懐かしのメニューをそろえる予定。

 根本さんは「昔の店を覚えている人や近所の人に喜んでもらえる店を目指したい」と抱負を語る。モーニング、ランチ、ディナーの営業で、日曜と祝日定休。連絡先は022(200)6011。

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