月命日の総合防災訓練に9000人 命を守る方策を学ぶ 宮城・多賀城

東日本大震災の発生から12年8カ月となる11日、多賀城市は市内各地で総合防災訓練を一斉に実施した。避難などで自身の命を守る「自助」と、自主防災組織や行政が取り組む「共助」「公助」に段階を分けて行い、住民の防災意識向上を図った。

 午前9時に三陸沖でマグニチュード9・0の地震が起きて市内で震度6強を観測し、沿岸部に大津波警報が発表されたと想定。市内の指定避難所12カ所を会場に、市民ら約9000人が参加した。

 多賀城東小では、地震発生の放送を聞いた児童たちが机の下に潜って身を守る「シェイクアウト訓練」を実践。近接する東豊中の生徒や住民らが体育館でテントや段ボールベッドを組み立てる様子を見学した。

 3年本郷禎華さん(8)は「段ボールベッドがとても頑丈で驚いた。津波が来たら、まず高いところに逃げたい」と話した。

 消防署員による消火器の使い方やけがの応急処置講習、県防災航空隊ヘリコプターでの人命救助の実演なども実施。市民がスマートフォンのアプリを使い、各地の被害状況を市の災害対策本部に画像送信する実証実験も行われた。

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