仙台の異色バンド、メンバー大半が弁護士 1stアルバムの特典は「無料法律相談券」

仙台市を拠点に活動し、メンバーの大半が仙台弁護士会所属の弁護士という異色バンド「the spring men(ザ・スプリング・メン)」が、オリジナルの楽曲を収めたファーストアルバムをリリースした。先着100人限定の購入特典は弁護士ならではの「無料法律相談券」。メンバーは「おそらく世界初の試み」とPRする。

コロナや殺人…歌詞は社会派

バンドは6人組で全員男性。うち弁護士はギターの横田由樹(ゆき)さん(50)と丸山孝さん(47)、ドラムの宮本洋一さん(45)、キーボードの黒沼裕樹さん(34)の4人。ベースの中尾健一さん(40)も元弁護士で、オーディションで加わったボーカルの渡辺日月(ひづき)さん(38)が唯一、会社員という構成だ。

 結成は約10年前、弁護士会新年会の余興がきっかけ。好評だったため、正式にバンドを組むことにした。バンド名は当時の弁護士会長だった高橋春男弁護士の名前をもじった。

 アルバムは全11曲で、タイトルはバンド名を入れた「Spring Time(スプリング・タイム)」。全てメンバーによる自作で「大人のロック」を意識した。弁護士らしく、歌詞は新型コロナウイルスや殺人事件など社会派の題材が特徴だ。

 気候変動がテーマの曲は<闇の中で踊る 沈んでいくダンスフロア>など無関心のうちに環境破壊が進む様子を描く。ラブソングは1曲もない。「多数の離婚相談を受け、真実の愛など決して歌えない」と横田さん。現実を見過ぎた結果と明かす。

 バンドが最も大切にするは社会貢献。無料相談の特典も話題づくりだけではない。災害時は被災地に駆け付け、チャリティーライブと無料法律相談会を開くことが目標の一つ。横田さんは「弁護士業、音楽活動とも困っている人の役に立てるよう精進する」と語る。

 アルバムは1650円。インターネット通販のアマゾンで購入できる。

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