「くだらない」学生は冷ややか…日大・澤田副学長が林理事長をパワハラで提訴

日本大学アメリカンフットボール部の3年生の現役部員(21)が、逮捕されました。今年、都内で知り合いの密売人から大麻などの違法薬物を譲り受けた疑いが持たれています。逮捕者はこれで3人目です。

薬物事件が収まりを見せないなか、大学幹部の人事も、収拾がつかない事態となっています。
日本大学の澤田康広副学長が、林真理子理事長からパワハラを受けたとして、訴えを起こしました。澤田副学長は、林理事長から学内の会議への出席を拒まれ、執拗に辞任するよう求められたと主張しています。

林理事長が辞任を迫った9月の会話とみられるやり取りです。
林真理子理事長:「澤田先生にお引きいただくということが、私たちにとって、一番いい方法なんじゃないかなと。いま、補助金不交付の可能性が非常に高いんですね」
澤田康広副学長:「補助金をもらうために、私に辞めろということですか」
林真理子理事長:「いや、補助金もありますし、やっぱり社会的にも許されないじゃないですか」

こう話し、問題視したのは、澤田副学長がアメフト部の寮で見つかった大麻とみられる植物片を警察に届け出ず、12日間、保管するなどした対応です。
林真理子理事長:「もし先生がどうしても辞めたくないと言うなら、私たち、何らかの形で解任を要求したいなって思ってるんですけど」
澤田康広副学長:「世間が納得するために、いま辞めないといけないということなんでしょうか」
林真理子理事長:「そうです、そうです、私は今そう思っています」

訴状では、林理事長が「単にトカゲのしっぽを切って自己保身を図った」と主張し、1000万円の賠償を求めています。
澤田副学長の代理人・入江源太弁護士:「澤田氏だけ外させたところが村八分的なものであり、これがパワーハラスメントの1つの柱と考えている。その日に辞任に応じない場合には、日付を空欄にした辞表を渡すようにという発言まであった。澤田氏の方も訴訟などすることを、もともと考えていたわけではなく、これ以上、打つ手がないということで訴訟に踏み切った」

日本大学に林理事長のコメントを求めたところ「訴状が届いておりませんので、回答を差し控えさせていただきます」としました。

日大の理事会は、澤田副学長と酒井健夫学長に辞任を勧告。2人は受け入れる意向を示しています。一方、林理事長については、大幅な減給を求める処分案を協議しています。

現役の日大生の声です。
日大法学部2年生:「どうでもいいというか、くだらないなと思います。学長とか副学長とか、度々代わって、学生に影響を与えないでほしい感じはします」
日大法学部4年生:「大人たちの間で責任の押し付け合いというか、学生の意向が軽視されていると感じる部分は、多々あります。この人たちが経営してる学校で勉強して、本当に大丈夫かという気持ち」

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