太陽光発電は採算悪化で曲がり角、「自家消費モデル」転換が新たなビジネスチャンスに

再エネ拡大けん引した太陽光発電事業
政策支援から経済性で選ばれる時代に

 再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)で発電された電力を市場価格より高く買い取って、その普及を促進する「再エネ固定価格買い取り制度」(FIT)が2012年に導入され、それから10年以上の歳月を経たが、再エネをけん引してきた太陽光発電事業は曲がり角にある。

 買い取り価格が大幅に低下、さらに昨年からは大規模設備では買い取り価格が電力市場価格に連動する市場主導型の買い取りスキームに移行し、採算をとるのが難しくなった事業者も増えている。

 だがその一方で、脱炭素化のため自社で使用する電力を100%再エネに切り替える企業や、家庭での「自家消費モデル」の拡大といった新たな潮流が生まれている。

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 以前なら自宅の屋根に取り付けた太陽光パネルで発電した全量を売電するのが得だったが、買い取り価格が下がったために「自家消費」の経済性が高まっているからだ。

 太陽光発電が政策支援によってではなく、経済性で選ばれていく時代に入ったことは、発電事業者には新たなビジネスチャンスでもあるのだ。

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