新年の平穏祈り「切り子」作り最盛期 宮城・南三陸の上山八幡宮

南三陸町志津川の上山八幡宮で、正月に民家の神棚に飾る伝統の切り紙細工「切り子」を作る作業が大詰めを迎えている。

 社務所で7日、宮司の工藤庄悦さん(52)と妻で禰宜(ねぎ)の真弓さん(50)が半紙に型紙を当て、カッターで丁寧に切った。餅やお神酒などの供え物をかたどった飾りや立体的な鯛(たい)飾りを準備し、15日から志津川地区の災害公営住宅集会所などを回って配る。

 切り子は江戸時代から伝わり、天災や飢饉(ききん)に対する五穀豊穣(ほうじょう)や大漁への祈りが込められているとされる。庄悦さんは「来年は温暖化の影響が少なくなり、穏やかに暮らせる1年になってほしいという願いを込めた」と話した。

タイトルとURLをコピーしました