宮城・利府に新工業団地 仙台の関兵など2026年着工へ 製造、物流企業の誘致目指す

不動産会社の関兵(仙台市)などは、宮城県利府町の仙台北部道路「利府しらかし台インターチェンジ(IC)」付近に新たな工業団地を整備する。2026年の着工を予定し、最初の区画の完成を28年ごろと見込む。高速道路へのアクセスの良さをアピールし、物流業や製造業などを誘致したい考えだ。

 利府町の唄沢地区の約55ヘクタールの土地を開発する。10区画程度を整備する計画。総工費は約71億円を見込む。

 関兵を含む地権者は今年5月、土地区画整理組合の設立に向けた準備組織を発足させ、工業団地の整備について町などと協議してきた。整備予定地と周辺部を含めた計75・7ヘクタールは、来年5月に改定を予定する県仙塩広域都市計画で、市街化区域編入に向けた「一般保留地区」に指定される見通しとなっている。

 整備予定地に近接する利府しらかし台ICは、東北自動車道の富谷ジャンクション(JCT)と、三陸自動車道利府JCTのほぼ中間に位置し、交通の利便性が高い。仙台港から車で約12分、仙台空港からも約25分でアクセスできる。

 東北自動車道経由で15分程度でアクセスできる大衡村には、トヨタ自動車東日本が立地。大衡村ではこのほか、台湾の半導体受託生産大手の力晶積成電子製造(PSMC)とSBIホールディングスが半導体新工場の建設を決め、27年ごろの稼働を予定している。

 利府町も企業誘致に協力する方針で、熊谷大町長は「半導体や自動車関連などの進出を期待している。町としては女性が活躍できる企業や職種の誘致も積極的に進めたい」と強調。関兵の関紀子常務は「雇用が生まれるような企業を誘致し、町の経済活性化への貢献を目指す」と述べた。

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