スーパー、外食が値下げ=節約志向受け、イオンは29品目

スーパーや外食チェーンの一部で値下げに踏み切る動きが出ている。原材料価格などの高騰を背景に、昨年来、食品や日用品の値上げが相次ぎ、スーパーでは買い控えが起き、外食でも節約志向の影が差す。一品当たりの利益が薄くなっても安さで消費者の心をつかみ、数量で収益を高める戦略だ。

 イオンは12日、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」の商品のうち、鍋つゆや食用油など計29品目を13日から値下げすると発表した。大豆や小麦など原材料価格が落ち着いてきたことなどが理由で、下げ幅は3〜26%。同社は9月にも計31品目を値下げしており、いずれも販売数量が伸びているという。

 首都圏でスーパーを展開する東武ストア(東京)は「緊急値下げ宣言」と題したキャンペーンを毎月実施中だ。12月はみそやしょうゆなど211品目を最大4割値下げしている。メーカーとの価格交渉などを通じて実現しており、広報担当者は「年内で終了しようと思っていたが、好評のため来年以降も続ける方針だ」と話す。

 値下げの動きは外食業界にも及んでいる。ファミリーレストラン「ガスト」は、11月にピザやアルコールなど30品目を平均で約50円下げた。ガストを展開するすかいらーくホールディングスは「節約志向の高まりを肌で感じる。手頃な価格が客数アップにつながる」(広報)と期待している。 

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