函館イワシ漂着の処理水関連報道 外務省が英紙に訂正申し入れ

外務省は13日、函館市の海岸に大量のイワシやサバが漂着したことが、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出と関連があるように報じた英大衆紙デイリー・メールに対し「科学的根拠に基づかない報道であり、不適切だ」として、訂正を申し入れたと発表した。

 申し入れは、駐英日本大使館が現地時間12日に行った。小林麻紀外務報道官は13日の記者会見で、周辺海域のモニタリング(監視)でも異常はないと説明。「あたかもイワシ類の漂着と処理水の放出が関連があるかのような報道を行っていることは不適切だ」と述べた。報道による風評被害は確認されていないとした。

 イワシなどの大量漂着は、7日に函館市浜町の海岸で見つかった。デイリー・ニュースのデジタル版は現地時間の8日、漂着が「福島の処理水放出の3カ月後だった」と指摘する記事を掲載。処理水放出との関連性を強く印象づける内容で、交流サイト(SNS)などで拡散していた。(荒谷健一郎)

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