住宅街に“30年放置”の廃墟 所有者不明…崩れ落ちそうに 行政が“都内初”の決断

14日、取材班が向かったのは東京・日野市の住宅街。
そこには異様ともいえる建物があった。

住宅街でひときわ目を引く木造家屋。
伸び放題の草木がびっしりと囲み、まるでお化け屋敷のようなたたずまい。

この家屋について、周辺住民は、「ここへ(家を)建てて30年以上になる。もうあったんです、どなたもいなくて」と話す。

ぼろぼろの家屋は30年以上も放置されてきた空き家。

周辺住民「かなり古いので、もし台風とか来たときに屋根が崩れて飛んで来たりとか大丈夫かなと…」

地域の悩みの種となっている、この危険な空き家。

日野市によると、30年ほど前に所有者の住人が亡くなり、日野市側も処分ができない状態だったという。

日野市 都市計画課・浅川浩二課長「(空き家の)相続人の方を捜していましたが、(親族)108人までは調べ上げることができたが、その先までは(調査が)難しい状況」

そこで日野市は、これ以上放置するのは危険と判断し、ある決断を下した。

日野市 都市計画課・浅川浩二課長「(裁判所に)申し立てをして、土地・建物を処分するという運びになっている」

日野市は12日、東京地裁に空き家の処分を申し立てたと発表。

都内で所有者が不明の空き家を処分する手続きは、初となる。

周辺住民「(日野市が空き家の処分を発表したが?)そうなんですね! すごくうれしいです! 放火の危険や台風がすごく心配だったので」

日野市は、2023年度中に空き家を処分できるよう調整を進めている。

タイトルとURLをコピーしました