伝統ある「仙台門松」を飾り年越し 地底の森ミュージアムなど8施設で展示

仙台市博物館(青葉区)など市内の文化施設でつくる「仙台歴史ミュージアムネットワーク」は年末年始を中心に、藩制時代に仙台城や城下で飾られた「仙台門松」を8施設で展示する。斜めに切った竹を使う一般的な門松と異なり、クリの木や竹を門のように組み上げる。担当者は「伝統を感じながら、見学してほしい」と呼びかける。

 市博物館によると、仙台門松は左右両端に配置するクリの木に松や笹竹を飾る。2本をつなぐように竹を渡し、しめ飾りを取り付けるのが習わしだった。1670年ごろの古文書には城内で飾っていたとの記述があり、明治後期にはほとんど姿を消したという。

 設置施設の展示期間は表の通り。地底の森ミュージアム(太白区)は18日、職員やボランティア計6人が左右のバランスに気を付けながら、高さ、幅ともに3メートル前後の門松を約1時間半で完成させた。

 ボランティアの菅野共旺(ともお)さん(76)=太白区=は「門松をくぐった人が良い年を迎え、幸せになってほしい」と願った。

 仙台門松の展示は、地域の伝統文化に光を当てようと2012年度に始まった。

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