支払い能力を超える高額な料金を請求するなど悪質な営業が問題となっているホストクラブなどについて、警視庁少年育成課は25日、女性客やその家族らを対象に専門の被害相談窓口を開設する。東京都内でホストクラブが集中する地域となっている歌舞伎町(新宿区)から徒歩約30分の「新宿少年センター」に置く。警察官1人と心理カウンセラー2人が常駐し、平日の午前8時半~午後5時15分に来所と電話での相談を受け付ける。 【1950年に撮影された「新宿遊郭街」の街並み】 少年育成課によると、警視庁が運営する新宿少年センターにはこれまでもホストクラブや、未成年の飲酒トラブルなどが問題となっている「コンセプトカフェ」について相談が寄せられていた。近年増加傾向にあるといい、専門の相談窓口を設け、より相談しやすい環境を整える。 「娘がホストに入れ込んでいる」など家族らからの相談も想定しており、少年育成課は「関係機関との連携を強め、警察としての相談体制も強化していく」とする。 警視庁は12月、歌舞伎町のホストクラブやコンセプトカフェを対象に一斉立ち入りを実施。202店を調査し、7割を超える145店で風営法に違反する行為を確認していた。違反の大半は、高級酒ボトルや「シャンパンタワー」など酒類の価格を明示しないで販売する料金表示義務違反だった。 警視庁はこういった違反も、ツケ払いの「売掛金」などによる高額請求につながっているとみて、店舗側に説明を求めている。悪質な店舗については今後、行政処分も検討する。 相談窓口は、電話(03・3227・8335)。来所の予約は不要。【加藤昌平】