世界のパスポート(旅券)関連情報を提供するビザガイド・ワールドが発表した最新のランキングで、スペインのパスポートがシンガポールを抑えて「世界最強」に選ばれた。欧州諸国が上位を独占しており、欧州以外で上位20位に入ったのはシンガポールと日本だけだった。
パスポートランキング
ランキングは、パスポート保持者がビザ(査証)なしで入国できる国の数を基準にしている。ビザガイド・ワールドは、電子渡航認証(ETA)や到着ビザ(VOA)、電子ビザ、大使館または政府公認ビザ、パスポートなし入国、入国禁止といった入国政策に関する条件を勘案し、各国の「目的地重要度」を算出。重要度が高い国へビザなしで入国できるパスポートは、重要度が低い国へ入国可能なパスポートよりも高く評価した。
世界最強のパスポートは?
1位となったスペインのパスポート保持者は2023年12月現在、160の国と地域にビザなしで渡航できる。ただ、2位となったシンガポールのパスポート保持者がビザなしで入国できる国の数は実はスペインよりも多く、ブルキナファソ、カンボジア、コートジボワール、キューバ、ジブチ、ガーナ、ギニア、インドネシア、ケニア、ラオス、ミャンマー、ルワンダ、タンザニア、ウガンダ、ジンバブエが含まれる。
だが、スペインが首位を獲得したのは、パスポートを必要とせず、IDカードだけで入国できる国が多いためだ。スペイン人がパスポートなしで入国できる国は43カ国ある。
さらに、スペイン人はシンガポール人がビザなしで入国できない11の国と地域に渡航できる。フォークランド諸島、マーシャル諸島、パラオ、サントメ・プリンシペ、セーシェル、ソロモン諸島、東ティモール、トンガ、ツバル、ウクライナ、ベネズエラだ。
3位にはドイツが入った。ドイツ人はスペイン人と同じ160の国と地域にビザなしで入国できるが、スペインのパスポート保持者はパプアニューギニアとトーゴで到着ビザの利用が可能であるのに対し、ドイツのパスポート保持者は事前に電子ビザを申請しなければならない。
4位以降は上位から順にイタリア、フランス、オランダ、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、チェコ、ポルトガル、ハンガリー、ルクセンブルクと続く。日本は15位で、オーストリア、スイス、ベルギー、アイルランド、ポーランドがそれに続いた。