秋田の築40年マンションを複合施設に 賃貸オフィスやカフェ、宿泊エリアを配置

国際教養大(秋田市)の卒業生が起業した映像制作会社アウトクロップ(同)は来年4月、市内の築約40年の4階建てマンションをリノベーションした複合施設「アトレデルタ」をオープンする。賃貸オフィスやカフェ、宿泊エリアを設ける計画。若者の県外流出などの地域課題解決に向けた交流拠点を目指す。

完成までの過程、ユーチューブで公開

 事業に賛同した同市の東北物産が所有するマンションの3フロアを借りて整備する。1階の駐車場は地域住民らが利用できるカフェに、2階は約40人収容可能な短長期滞在型の宿泊エリアに改修。4階は賃貸オフィスやコワーキングスペース、撮影スタジオなどを設ける。3階は東北物産が引き続き入居する。

 来年1月中旬に改修工事に着手する予定。総事業費は約1億4千万円。完成までの過程を映像に収め、ユーチューブで順次公開する。クラウドファンディング(CF)で整備費を募っており、500万円を目標に4月1日まで実施する。

 取締役の松本トラヴィスさん(25)は、21日に県庁で行った記者会見で「ふるさとをよくしたいという人のビジョンを形にする手伝いをしたい」と説明した。地元で映像制作の活動を行う中で近い将来に地域が衰退するのでは、との危機意識を抱いたという。

 同席した代表の栗原エミルさん(27)は「業種や世代を超えて人々が交わる拠点をつくり、地域の課題を解決するアイデアやイノベーションが生まれる場所を目指したい」と語った。

タイトルとURLをコピーしました