ダイハツ販売店、年始フェアを中止「受注しても納期が不明」 下請け企業は長期化の影響懸念

車両の認証不正でダイハツ工業が全車種の出荷停止を表明して27日で1週間。工場での生産も全て止まり、鹿児島県内の販売、製造現場では長期化への懸念の声が上がっている。販売店は年始のフェアを中止。一部の自動車部品関連企業は、停止期間中の売り上げへの影響を不安視する。 【写真】〈関連〉「初売りキャンペーン」が中止となったダイハツの販売店=鹿児島市

 帝国データバンクによると、ダイハツのサプライチェーン(供給網)企業は全国に8136社あり、同社関連の売上高は約2兆2110億円。県内には約10社あり3億円に上る。同社の国内工場は少なくとも来年1月まで停止し、再開のめどは立っていない。  ダイハツ関連の自動車部品の製造を手がける県内企業の担当者は「現時点で売り上げに影響が出るほどではない」としつつ、この数日で注文数の変更などがあり生産量が減っていると説明。「長引けば経営にも影響するのではないか」と語った。  県産業立地課によると、27日までに企業からの相談は寄せられていないという。生産子会社ダイハツ九州の工場がある大分県から遠く県内に関連企業が少ないため現時点での影響は限定的とみられる。松永一彦参事は「情報収集に努め、状況に応じて対応したい」と話した。  系列の販売店では、例年1月に開く「初売りキャンペーン」を中止する。鹿児島ダイハツ販売(鹿児島市)は「受注しても、現時点ではいつお客さまにお届けできるか分からない」と説明する。既に予約した車などの納車時期についての問い合わせも寄せられており、状況に応じて在庫分や中古車を案内して対応している。

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