世界半導体売上高が約1年ぶりに増加、需要回復の兆し

世界の半導体売上高は昨年11月に1年余りで初めて増加に転じた。人工知能(AI)などの新技術を背景に需要が回復し始めていることを示す新たな証拠となった。

  米半導体工業会(SIA)によると、11月の世界半導体売上高は480億ドル(約7兆円)で、前年同月比5.3%増加した。前月比では2.9%増と、10月よりも緩やかな伸びとなった。

Recovery Sprouting

World chip sales return to growth in sign of demand coming back

Bloomberg - Are you a robot?

Source: SIA, Bloomberg

  デジタル製品・サービスへの依存度が高まる世界では半導体は重要部品だ。ただ、半導体業界はここ1年、スマートフォンなどの主要市場の需要鈍化や金利上昇による経済成長と貿易への重しを背景に苦戦を強いられている。

  半導体メモリーで世界最大手の韓国サムスン電子は今週、売上高の減少が響き6四半期連続の営業減益を発表した。半導体メモリーは世界のチップ市場の一分野に過ぎないものの、成長への回帰はメーカーの間でばらつきがありそうだ。

  11月の世界半導体売上高をけん引したのは中国で、前年同月比7.6%増。米州は3.5%増、欧州は5.6%増となった。日本は2.8%減少した。

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