白石市の蔵王山麓にある観光施設「宮城蔵王キツネ村」に8日、長野県から大量のリンゴが届いた。おいしいプレゼントに、キツネたちは大喜びだ。
同県松本市の生産者帯刀(おびなた)政信さん(43)がトラックに積んで運んできた。その量は1箱15~20キロ入りで約50箱と1トン近い。いずれも加工用で、プレゼントは昨年に続き2度目となる。
帯刀さんは大のキツネ好き。「冬毛のキツネがかわいくて仕方がない」と5年ほど前から年1回ぐらいのペースで訪れる。キツネたちが村田町の藤井農園からもらったリンゴを食べていると知り、自ら生産するリンゴの提供を申し出た。
キツネは雑食性で、リンゴも食べる。キツネ村の佐藤光寛社長は「リンゴを食べるとおなかの調子や毛づやが良くなる。1個ずつ丸ごとあげた方が喜ぶ」と説明する。
放し飼いになっている100匹前後のキツネに届いてすぐのリンゴを4箱分与えると、10分ほどでなくなった。帯刀さんはその様子を目を細めて見届けた。
施設によると、贈られたリンゴの餌やりは当面、1日おきで、来場者の少ない午後の時間を予定しているという。