経産省、北陸電に正確な情報発信指示 訂正続く志賀原発の発表めぐり

能登半島地震の発生以降、志賀原発(石川県志賀町)をめぐる発表内容について訂正を重ねている北陸電力に対し、経済産業省は10日までに正確な情報発信をするよう指示した。 【写真】志賀原発1号機の変圧器のまわりには、漏れた油が広がっていたという  北陸電は5日、志賀原発2号機で外部電源を受けるために必要な変圧器から漏れた油の量について、当初発表の5倍超にあたる約1万9800リットルだったと訂正。原発敷地内にある水槽の水位変動についても数値を訂正した。さらに、原発の運転員が変圧器の保護装置の音を「爆発音」と誤解したことなどから、政府が「火災発生」と発表し、のちに北陸電が「火災は発生していない」と釈明する事態も起きていた。  林芳正官房長官が10日の会見で、「原子力発電所の安全確保に影響のある問題は生じていない」としつつ、「地元や社会の皆様に不安を与えないよう、北陸電力には経済産業省から正確かつ速やか、丁寧な説明を徹底するよう指導している」と述べた。  斎藤健経産相も9日の会見で「高い緊張感を持って安全最優先で万全の対応をお願いしたい」と語っていた。経産省関係者は取材に対し、「北陸電力との情報共有のやりとりの中で指示した」と説明。ただ、法律に基づく行政指導ではないとしている。(福山亜希)

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