仙台市の人口2年ぶり減少 高齢化やコロナで自然減拡大か 23年

 仙台市の2024年1月1日時点の推計人口は109万7620人で、前年同期を1124人下回ったことが10日、市のまとめで分かった。1年間の推移を見る人口動態が23年、2年ぶりに減少に転じた。少子高齢化や新型コロナウイルスの影響で、死亡数が出生数を上回る自然減が拡大したことが要因とみられる。

 住民基本台帳に基づく11年以降の人口増減数の推移はグラフの通り。23年の自然動態は出生が6・1%減の6684人、死亡が3・8%増の1万1239人。死亡は22年に続いて1万人を超えた。減少幅は4555人で、自然減に転じた17年以降、初めて4000人台に達した。

 社会動態は転入が2・5%減の6万5656人、転出が1・4%増の6万2390人。転入が転出を上回る社会増となったものの、全体では自然減を吸収できず、567人減となった21年を上回る減少幅だった。

 区ごとの人口動態は青葉768人増、宮城野1208人減、若林503人増、太白279人増、泉1466人減。外国人は市全体で1030人増加したが、前年の2387人の半分以下にとどまった。

 市政策企画課の佐藤裕大課長は2年ぶりの減少に関し、「新型コロナ下で結婚や出産を控えた人が多く、出生数の減少に響いたのではないか」と分析する。

 市は22年3月、市の人口が28年の110万1000人をピークに減少に転じるとの将来推計を公表した。「今回はあくまで1年間の動き。減少局面に入ったとは言い切れない」との認識を示す。

タイトルとURLをコピーしました