不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が17日発表した2023年12月の分譲マンション賃料は、東京23区で前月比0.5%高い1平方メートル当たり4257円だった。上昇は2カ月連続。マンション価格の高騰で消費者の賃貸志向が強まり、堅調な相場が続く。
分譲マンション賃料はマンション住戸の持ち主が賃貸物件として貸し出す際に設定する賃料。調査は専有面積30平方メートル未満の住戸や事務所・店舗用を除くファミリータイプを対象に、月額の募集賃料を集計した。
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首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)は0.4%高い3561円だった。このうち、23区外も含めた東京都全体は0.5%高の4131円、神奈川県は1.3%高の2526円、埼玉県は0.6%安の2024円、千葉県は0.8%高の1977円だった。
近畿圏は1.0%安の2155円、中部圏は0.6%高の1925円だった。
東京カンテイによると、東京23区では「築5年以内」が弱含んだが、他の築年数帯は上昇した。マンションの高騰で賃貸ニーズが根強く、募集賃料を下支えしている。東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「一部では相場の天井感も出てきているが、大きく崩れることはなく、底堅く推移しそうだ」と話す。