仙台市は19日、宮城交通(泉区)と連携し、小中高校生や大学生らが市バスと市内の同社路線バスの両方に使える新しいフリーパス(通学定期券)を10月に導入すると発表した。バスを使用する学生らから、相互に利用できる制度の創設を求める声が上がっていた。
名称は「せんだいバスFREE+(フリープラス)」で、販売価格は表の通り。宮城交通の通学定期券(月平均1万2400円)と、市の「学都仙台 フリーパス」の市バス乗り放題(月5970円)の価格を踏まえた。
新しいフリーパスは、市バスと宮交のバス停留所で乗降する小中高校生や大学・専門学校生が購入でき、居住地を問わない。中学生以上の障害者らは3割引きとなる。フリースクールなどに通う児童生徒については「交通事業者と協議したい」(市公共交通推進課)として調整する。
販売場所は宮交が窓口を置く仙台駅前案内所(青葉区)と広瀬通沿いの宮交仙台高速バスセンター(同)、市地下鉄南北線の長町南駅(太白区)と泉中央駅(泉区)の各乗車券発売所の計4カ所。販売開始の時期はシステム改修や窓口の準備状況を考慮し、市が8月以降に公表する。
市が2010年度に本格導入した「学都仙台 フリーパス」では、宮交の路線バスを利用できなかった。今回の新制度で、約2億円と試算される宮交の減収分は市が穴埋めする方針。