単館系の銀幕、仙台駅東口から消える チネ・ラヴィータが3月末閉館 ファン「とても残念」

 仙台市、山形市などで映画館8館を運営するフォーラム運営委員会(山形市)は22日、宮城野区の映画館「チネ・ラヴィータ」を3月末で閉館すると発表した。

シネアートを引き継ぎ04年開館、09年から現在地に

 運営委員会は、賃貸借契約の満了を理由に挙げている。閉館後は姉妹館のフォーラム仙台(青葉区)に営業を集約する。

 チネ・ラヴィータは2004年6月、同年5月に閉館したJR仙台駅東口の映画館シネアートの施設を引き継いで改装し、開館。09年8月、同じ東口にある商業ビル「BiVi仙台駅東口」2階に移転した。

 スクリーンは三つあり、一つは83席、他の二つは64席で計211席。「単館系」「アート系」と呼ばれる作品上映に力を入れた。

運営委は特別企画を検討中

 運営委は22日、取引先やフォーラムの会員らにメールなどで閉館を知らせ、ホームページでも告知した。運営委員会の長沢純代表は「仙台市内で2カ所に分かれて上映していたことで、スタッフを振り分け、宣伝も分散しなければならなかった」と説明。「長年の支援に心より感謝申し上げる。集約でサービスの充実につなげ、引き続き良質な映画を多数上映していきたい」と話した。閉館に向けた特別企画を検討中という。

 チネ・ラヴィータ入り口では、張り紙で来館者に閉館を知らせた。仙台市青葉区の無職菅原美智子さん(67)は「ドキュメンタリーなど単館系の映画館が好きで、アクセスも良いのでよく来ている。映画観賞は唯一の楽しみなので、とても残念」と閉館を惜しんだ。

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