損失は19兆円!? 中国人観光客が世界から消えた理由―香港メディア

香港メディアの香港01は22日、中国人観光客が消えたことで世界の観光業に1300億ドル(約19兆円)の損失が発生しているとする米ブルームバーグの記事を紹介した。

ブルームバーグの記事は「かつて海外旅行の最大の消費者層だった中国人観光客が、今では国際的に姿を消し、世界の観光業は1300億ドル近くの損失を被っている」と報じた。

同記事は「中国が2023年初めにロックダウンを解いて以降、観光客らは“家から比較的近い目的地”を旅行している」とし、航空データ分析会社Cirium(シリウム)のデータを基に中国の国際線が43%減少し、45の路線で直行便が運航されなくなったことを伝えた。パークホームズ仙台中央

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また、「中国人観光客はかつて人気だった米ニューヨークや仏パリなどよりも、中東や(海南省)三亜市、チベットなどを選ぶ傾向が強くなっている」と指摘した上で、その原因として、経済的要因、政治的摩擦、地政学的衝突を挙げている。

香港01の記事は、このブルームバーグの報道にX(旧ツイッター)上では「彼らは『中国ウイルス』と呼ばれたことを根に持っているのだろう」「欧米メディアが中国人観光客をスパイだ何だと批判した結果」「今になって(中国人観光客が)恋しくなったのか」といったコメントが寄せられたと紹介する一方で、実際には経済的要因が大きいとの見方を示した。

香港01によると、コロナが収束してから東南アジア旅行市場が注目を集めたものの実際は“成約”に至ることが少なく、その原因としてビザ手続きに時間がかかることや航空便が少ないこと、ホテルや交通費が高騰していること、中国語ガイドが不足していることなどから、旅行にかかる費用がコロナ禍前の倍以上になっていたと指摘した。

また、昨年10月の国慶節の大型連休の際にも「中国人はなぜ海外旅行をしたがらなくなったのか」との話題が中国のSNS上で盛り上がっており、その理由として多く挙げられたのが「お金がない」「国内旅行の方がコスパが良い」など、主に金銭面に関する事情だったと伝えている。(翻訳・編集/北田)

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