TDK新工場が岩手・北上に完成 4月からEV電子部品量産へ 今後3年で400人を新規採用

電子部品大手TDK(東京)が岩手県北上市に建設していた電気自動車(EV)など車載向け電子部品を手がける新製造棟が完成し25日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。投資額は約500億円。4月に量産を開始する。

 新製造棟は子会社のTDKエレクトロニクスファクトリーズ(秋田県由利本荘市)の北上工場に整備した。鉄骨4階建てで、延べ床面積約3万3000平方メートル。建設資材の高騰にもかかわらず調達は順調に進んで完工は半年前倒しとなった。車載向けの「積層セラミックコンデンサー」を製造し、同工場の生産能力は2・3倍に伸びる。

 北上工場の従業員は現在約1200人。新棟の稼働に伴い、岩手県を中心に今後3年間で約400人を新たに採用する。来年度は新卒80人が入社予定。

 関係者約100人が出席した竣工式後、TDK電子部品ビジネスカンパニーの生嶋太郎最高経営責任者(CEO)は「高性能と信頼性が強み。価格競争に巻き込まれることなく、勝負していく。重要生産拠点として地域雇用に貢献したい」と語った。

タイトルとURLをコピーしました