昨夏の猛暑と熱中症搬送受け…暑さ指数の自動測定センサーを学校に試験導入 山形市がウェザーニューズ社と連携

運動や集会の実施可否を判断する材料に

 山形市は25日、民間気象会社ウェザーニューズ(千葉市)と、熱中症対策での協力を盛り込んだ包括連携協定を結んだ。同社の高性能センサーを全国で初めて市内の学校に試験導入し、温度や湿度に基づく「暑さ指数」の自動測定を始める。

 同社と電気機器大手オムロン(京都市)が共同開発したセンサーは、気温や湿度、風速などを1分ごとに自動で測る。通信機能があるため屋内で随時数値を把握でき、教職員が計測しなくても運動や集会の実施可否を判断できる。市は来年度、小中高校数校のグラウンドなどに設置する予定。

 市内の山形十中では昨年8月、体育祭の練習中だった生徒13人が熱中症の疑いで病院に搬送された。この事案を知ったウェザーニューズが、一部の建設現場で使われるセンサーを教育現場にも役立ててもらおうと市側に連携を申し出た。

 佐藤孝弘市長は締結式で「昨年の搬送事例を受け、熱中症対策を強化する。教職員の負担を軽減しながら、危機管理意識の向上につなげたい」と語った。

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