共産党の田村智子委員長は2日の会見で、1月の党大会での地方議員に対する自らの発言が党内外で「パワーハラスメント」と指摘されていることについて「パワハラではなく発言に対する批判だ」と反論した。記者団の質問に答えた。
共産は党の閉鎖性がかねて指摘され、昨年、「党首公選」を求めた元党職員を除名し、批判を浴びた。先月の党大会で、地方議員が討論で「何人もの方から『やっぱり共産党は怖いわね。除名なんかやっちゃダメだよ。志位(和夫・前委員長)さんに言っといてね』って言われました」と、苦言を呈した。
この地方議員は、除名について「処分の決定の速さと重さについて疑問を持つ仲間は少なくない」と指摘した。
これに対し、田村氏は大会閉会のあいさつで「党外の人が言っていることのみで処分が問題と断じるのは、党員としての主体性や誠実さを欠く発言」と批判。これが「ハラスメントだ」と、SNSなどで批判が上がっていた。
田村氏はこの日の会見で、「党内に派閥・分派はつくらない」という民主集中制の組織原則を実践するためには「冷静に問題点を指摘する発言をおこなうのは私たちの責務だった」と強調。パワハラに当たらないと反論した。(小林圭)