大リーグ菊池雄星、夢追う球児をバックアップ 母校・花巻東高に屋内練習施設建設始まる

米大リーグ、ブルージェイズの菊池雄星選手が母校の花巻東高(岩手県花巻市)敷地内に建設する屋内練習施設の起工式が3日、現地であった。メジャー水準の最新設備と専門トレーナーを配し、夢を追う球児をバックアップする。オープンは11月の予定。

 施設の名称は「マウンドの王様」を意味する「キング・オブ・ザ・ヒル」。鉄骨造り平屋の延べ床面積1400平方メートルで、データ解析可能なブルペンと打撃レーンを二つずつと、トレーニングジムや入浴施設も備える。大リーググッズが並ぶギャラリーやパブリックビューイングなどに対応する中庭も整備し、地域交流の拠点を目指す。

 新設した合同会社KOH(東京)が運営。総事業費は非公表で菊池選手が全額出資する。オフシーズンには菊池選手も練習拠点に利用し、プロ野球選手を招いて子どもたちとの合同トレーニングも想定する。

 起工式後のオンライン取材で菊池選手は「岩手の人たちは温かく見守ってくれ、思い出を共有してきた戦友。子どもたちは夢を大きく持ち、諦めずに挑戦してほしい」と呼びかけた。

 新型コロナウイルス禍の練習制限を契機に2020年から構想を温めてきたという。当初は「周囲の96%くらいが懐疑的な反応だった」と明かし、「皆が賛同するのは大したものではない。反対されるときこそチャンスだ」と力を込めた。

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