“女性上納システム”実在の衝撃…たかまつななも性被害告発 日本版「#MeToo運動」本格化

 ダウンタウン松本人志(60)の性加害疑惑が、大きな広がりを見せはじめてきた。週刊文春で被害を告発する女性が相次ぎ、さらに顔出し、実名での告発者も出現。さらに松本以外にも別の歌手のパワハラ、セクハラ疑惑も浮上している。 【写真】若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応  ハリウッドの元映画プロデューサーのセクハラや性暴力で、被害を告発する女優らが相次いだ米映画界の「#MeToo」運動を彷彿とさせるが、ある芸能プロ幹部はこう言う。 「『#MeToo』運動が広がった際、日本の芸能界でも同じような事案が少なからずあり、飛び火するかと関係者の間で話題になったことがあるんです。このとき、同じように被害に遭った女性はいても、怖がって、名乗り出ることがないのが日本社会だとの見方が大勢だったのを覚えています」  それが今や、松本人志への被害告発だけじゃない。時代は変わった。このほど元女優の若林志穂さん(52)はSNSで《Nさん、早く捕まって下さい。警察の方々早くNさんを捕まえて下さい。正直、怖いです》などと訴えを繰り返している。  これに対し、ネット上では誹謗中傷の書き込みが寄せられているというが、若林さんは怯まない。 《私の人生を知りもしないくせに、ガタガタ言わないで下さい。人間には喜怒哀楽というものがあります。欠落している人が多いのではないですか?》《ちょっとしたことで、情緒不安定だの支離滅裂だのバカの一つ覚えみたいに言ってんじゃないよ。誹謗中傷してくる人達、喜怒哀楽を表現してみなさいよ》などとし、泣き寝入りどころか、誹謗中傷へも徹底抗戦の構えなのである。

たかまつななは9日に記者会見

松本人志(C)日刊ゲンダイ

 若林さんのもとへはNの素性も含めて記者たちが取材に走っているという。今後、加害側の実名が明かされるかどうかは分からないものの、いつ炎上や裁判沙汰になってもおかしくないのではないか。前出の芸能プロ幹部は言う。 「こうした流れができたことで、すねにきず持つ芸能人や関係者は落ち着かなくなっているでしょうね。バラエティー番組などで、人の良いイメージで知られるタレントがカメラの回っていないところで、どういうことをやってきたか。ある俳優らからカラオケでレイプまがいのセクハラを受けた女優とか、そういう話はいくつも聞いている。やった本人が忘れていたとしても、被害に遭った女性側は絶対に忘れていません」  松本問題では、女性を集めた飲み会や「上納システム」が数々の証言で事実だと分かってきた。お笑いコンビ「キングコング」梶原雄太(43)はネット番組で「実際にある、そりゃあるよ。嘘ついてもしゃあないから言います」と認め、こうつづけた。 「たとえば名古屋に東京とか大阪から先輩芸人が来ますと。そしたら芸人たちに誰々さんが来るから準備せなあかんみたいな」  そうしたシステムの頂点であぐらをかいていたのが松本であったのは間違いないだろう。  そんな中、お笑いタレントで時事ユーチューバーのたかまつなな(30)が7日、X(旧ツイッター)で「高校生の頃、お笑い芸人になった私は、芸能界にある性加害に驚きました。楽屋や打ち上げで女性の先輩が胸を揉まれている光景を何度も見ました。私自身、性被害にあったこともあります。ですが、私自身は、『言ったら面倒なやつだと思われる』と思い、自分の夢を人質にされ、そのような被害に対して声をあげることができず、他の人の被害にも見てみぬふりをしてしまいました」と告白。今なお歪んだ価値観がまかり通る芸能界を変革するために「#芸能人を守る法律を作ろう」という署名活動を始め、9日に都内で記者会見を行うことを明らかにした。  日本版「#MeToo運動」がようやく本格化だ。

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