女性教諭パワハラ自殺問題 宮城県教委、最も重い処分を「免職」に引き上げへ 処分基準見直し方針

宮城県内の県立高校で2020年10月、同僚の男性教諭(59)からパワーハラスメントを受けた30代女性教諭が自殺した問題で、県教委の佐藤靖彦教育長は13日、県教委のパワハラに関する懲戒処分基準を本年度中に見直し、「免職」規定を新たに盛り込む方針を示した。

 同日、県庁であった臨時校長会議の訓示で明らかにした。県教委の現行基準では、パワハラ行為の処分で最も重いのは「停職」で、男性教諭の処分は「停職3カ月」だった。

 佐藤教育長は「パワハラをした場合の現行の処分基準について本年度中に見直し、免職を含めた基準に改定する」と説明した。

 新たなパワハラ防止策として①県教委内に教職員SOS相談窓口を設置②パワハラ防止マニュアルの作成と職員対象の研修実施③パワハラ発生時の初期対応や組織対応のフロー図作成―などにも取り組む。

 佐藤教育長は「教職員のパワハラへの認識、理解の欠如に加え、組織的対応が不十分だった」と強調。「このような痛ましい出来事が二度と起きないよう、強い決意でパワハラ防止体制を抜本的に見直し、防止に取り組みたい」と述べた。

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