森トラスト(東京)は13日、仙台市青葉区の複合施設・仙台トラストタワーで行っている配送・清掃ロボットの実証実験を報道陣に公開した。エレベーター利用や自動ドアの通過など機能や課題を確かめる。2月末までロボットを稼働させる予定。
エレベーターも自力で利用
同社とソフトバンクロボティクス(東京)、オクタロボティクス(さいたま市)、三菱HCキャピタル(東京)の4社による研究開発の一環。経済産業省の補助事業に採択され、オフィスとホテル、商業施設を併せ持つ仙台トラストタワーで昨年12月に実験を始めた。
配置しているのは配送と清掃のロボット計3台。信号を発してエレベーターを呼んだり、セキュリティーゲートを通ったりすることができ、ホテル1階から26階まで移動しながらの掃除や、カフェからオフィスへの商品の配送を披露した。
4社は人とロボットが共存する「ロボットフレンドリー環境」の構築を掲げており、メーカー問わず利用できる充電設備など必要なインフラの検証にも当たっている。
森トラストの担当者は「標準化を図ることでロボットの普及につなげ、人手不足など社会の課題解決に貢献したい」と話す。ウェスティンホテル仙台の担当者は「省力化できる分、私たちの接客、対話をより高められる」と期待した。