仙台市天文台(青葉区)は、市中心部を東西方向に走る通りに沿って夕日の沈む「センダイヘンジ」の実態調査に乗り出す。西の空が晴れていれば現象が起こる19日、青葉区中央1丁目の南町通などから職員が目視し、日没の地点や時間を確認。今後、センダイヘンジを眺めるイベントの開催を検討する。
観測点の安全性やビル群との位置関係確認へ
センダイヘンジは、定禅寺通や広瀬通などで冬至の60日前後ごろ、毎年2月と10月に見える光景。河北新報が昨年10月19日の朝刊で紹介すると、市中心部では数日間、夕日をスマートフォンなどで撮影する人の姿が見られた。
市天文台によると、今月19日の仙台の日の入りは午後5時18分(標高0メートル地点)。西部に青葉山などがあるため、実際の日没時刻はやや早いという。実態調査は午後4時ごろに始める予定で、通り沿いのビル群の位置関係や観測できる地点の安全性などもチェックする。
学芸員の松下真人さん(43)は「センダイヘンジは天文現象とビルなど人工物との融合。撮影して交流サイト(SNS)で共有するといった気軽な楽しみ方ができると思う」と話す。
米ニューヨークでは同様の現象を、夏至に巨石の間から日が昇る英国のストーンヘンジにちなみ「マンハッタンヘンジ」と呼ぶ。市民らが摩天楼の夕日を望む一大イベントに発展している。