勾当台・定禅寺通地区に仙台駅からの人の流れを 市役所建て替えや歩道拡幅…新年度から事業本格化

仙台市は2024年度、青葉区の勾当台・定禅寺通地区のにぎわい創出に向けた動きを加速させる。市役所本庁舎建て替え、勾当台公園や定禅寺通の再整備といった事業の本格化に合わせ、環境に配慮した地域づくり、近隣商店街の再生支援に予算を配分。郡和子市長が「50年、100年に1度」と捉える都心部の変化を逃さず、人の流れが集中するJR仙台駅周辺との回遊性向上に力を注ぐ。

仙台駅周辺との回遊性向上へ

 市が一般会計当初予算案に盛り込んだ勾当台・定禅寺通地区の主な事業は表の通り。本庁舎を建て替え、28年度に利用を始める新庁舎は低層階を市民に開放し、イベント開催時に敷地内の広場や市道表小路線、勾当台公園市民広場との一体活用を見据える。

 本庁舎の議会棟や低層棟は3月に解体を始め、夏に新庁舎工事に入る。30年度の事業完了を見込む勾当台公園の再整備では24年度、宮城県庁南側の「いこいの広場」に仮設広場を用意する。イベント会場となっている市民広場が25~27年度、改修で使えないためだ。

 定禅寺通は「人中心の空間への転換」の実現に向け、市が24~27年度に車線の削減や歩道の拡幅、給排水・電源施設を整備する。23年11~12月に実施したケヤキの樹勢の本格調査を踏まえ、杜の都を代表する並木の景観に配慮して進める。

 沿道の仙台第一生命ビルの建て替えなど、都心部では老朽化した大型ビルの再開発の動きも目立つ。市まちづくり政策局の梅内淳局長は「緑が豊かな勾当台・定禅寺通エリアは市民が憩う場となっている。日常的ににぎわいを生む空間を官民でつくり、訪れる人を増やしたい」と強調する。

老朽化したビルの改修も促す

 市は定禅寺通周辺で、23年11月に国の認定を受けた「脱炭素先行地域」の関連施策を展開する。郡市長が「全国のモデルになる」と力を込めるのは、老朽化したビルの脱炭素化だ。

 入居する飲食店などが営業を続けながら、化石燃料を含む1次エネルギーの消費を実質ゼロにするZEB(ゼブ=ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)に転換する改修を促す。地域のまちづくり団体が、飲食店の食品廃棄物をリサイクルする事業も支援する。

 新型コロナウイルスの5類移行後も通行量が回復しない一番町四丁目商店街(青葉区)の活性化にも力を入れる。飲食や物販のテント、キッチンカーを並べる商店街の「夜市」構想実現に向け、集客イベントを企画する。東北最大の歓楽街・国分町の店舗情報も発信し、誘客につなげる。

 郡市長は16日の市議会2月定例会代表質疑で、勾当台・定禅寺通地区などの動きを踏まえ、都心部の回遊性の重要性を強調。「日常的なにぎわいと活力を創出し、選ばれる都市の実現を目指す」と述べた。

仙台駅前から定禅寺通りに人は来ません。無理っす。今すぐやめましょう。それよりも、東口に力を!!

タイトルとURLをコピーしました