建築・園芸資材製造のみやちゅう(仙台市)は大手ゼネコンの大成建設と共同で、住宅の24時間換気システム用の遮音装置を開発した。給気スリーブの中に取り付ける小型の製品で、高い通気性や遮音性を確保しながら、施工コストを抑え、外壁のデザイン性も保つことができる。
室内側から容易に設置、施工コスト抑える
円すい状の構造に多孔質材料のゼオライトと中空構造の共鳴器を組み込み、消音・共鳴・吸音の三つの効果で騒音を抑える。2個1組のユニットを室内側から入れるだけで利用できる。
24時間換気システムの騒音対策は一般に、外壁側の給気口を覆うキャップ状の部材が使われている。防音性を確保する半面、大型で、付帯工事が生じるなど課題があった。
両社は製品化に向けて400回を超える試験を重ねたという。東京都内で新築の集合住宅に採用された。みやちゅうの担当者は「道路や線路の近くでは特に高い効果を実感できる」と自信を示す。
宮城県内の事業者と連携して製造し、「静換気(しずかんき)」の名称で今春の販売を計画している。居室向けの直径100ミリ用(1万450円)、台所回りなどの直径150ミリ用(1万5950円)を取り扱う。