10年前の4倍…仙台市で「梅毒」急増 検査体制強化へ

仙台市では、市内で急増する梅毒の感染拡大に歯止めをかけるため、2024年度から検査体制を強化する方針です。

性感染症の一つ「梅毒」の市内の感染者数は、2023年、1年間に126人となり、10年前の約4倍で過去最多となりました。感染者のうち、女性は20代が最も多く、男性では40代が最も多くなりました。

「梅毒」は、「梅毒トレポネーマ」による細菌性の感染症で、「性行為・オーラルセックス」などで感染しますが、キス1回でも感染する場合もあり、感染力は強いとされています。

仙台市では、これまで、JR仙台駅前にある複合ビル「アエル」や、各区役所などで無料・匿名の検査を受け付けてきましたが、保健所の職員が対応することが多く、回数の少なさや時間帯の制限が課題となっていました。

そこで、2023年9月に1カ月間、試験的に医療機関およそ10カ所で検査を受け付けたところ約50人が受検、一定の需要が確認できたことから、仙台市では、2024年度から、新たに、検査に協力する医療機関をおよそ20カ所確保する方針です。

受検方法は、市に電子申請をした後、市から提供されるリストから、希望する日時や医療機関を選びます。受検者には1000円の自己負担を求めていて、仙台市では、2024年度に全体で計300人〜400人の利用を見込んでいます。

検査で感染が分かった場合、検査を受けた医療機関で、治療が可能だということです。

仙台市感染症対策室の鈴木花津室長は、「医療機関で、受けやすい日時を選択できることで、受検者を増やし、早期発見と治療につなげたい」と話しています。

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