宮城・東松島市、宮戸-松島間に遊覧船航路新設へ 3月下旬から、奥松島の観光強化図る

宮城県東松島市は、市の第三セクター東松島観光物産公社が3月下旬に宮戸島と松島町を結ぶ遊覧船の定期航路を新たに開設するとの見通しを明らかにした。日本三景松島からの誘客を促し、奥松島の観光強化を図る。

 渥美巌市長が市議会2月定例会一般質問で答弁した。新航路は片道約5キロで、所要時間は約25分。毎週日曜、松島発の1日1往復を予定する。午前10時半発、宮戸島の遊覧船発着施設「奥松島浮桟橋船舶乗り場」に着岸。12時半に松島へ出港するコースを想定する。船は公社が運営する日本三大渓「嵯峨渓」を巡る奥松島遊覧船の1隻を使う。

 公社は2022、23年、松島町で行われた交通社会実験に合わせ、宮戸-松島間の遊覧船を運航した。昨年9月に東北運輸局に運航許可を申請。今年1月、干潮時のテスト運航と運輸局の安全確認検査を受けるとの条件付きで許可が下り、3月下旬の就航を目指しているという。

 宮戸島には、県松島自然の家や奥松島縄文村歴史資料館が立地。韓国版トレッキング「宮城オルレ」奥松島コースをはじめ、市は自然を生かした体験型観光に力を入れる。渥美市長は「日本三景松島と奥松島が連携し、地域全体の魅力を高めたい。まずは運航を開始し、増便も視野に観光客の増加を目指す」と話した。

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