フラガール、能登被災地へ希望のダンス動画 いわき・ハワイアンズが公開 震災復興経験語り激励

福島県いわき市の温泉施設スパリゾートハワイアンズが、能登半島地震からの一日も早い復興を願う応援メッセージ動画を公開している。13年前の東日本大震災で希望を失いかけたが、多くの支えと優しさに助けられて乗り越えた。その経験と感謝を胸に、勇気と元気を届ける。

 動画は約10分で「被災地のみなさまへ 福島のフラガールから心を込めて」のテロップで始まる。ダンシングチームキャプテンのマーラエ穂里(みのり)さんが「誰もが一人ではありません。遠く離れていても私たちはつながっています」と語りかけ、映画「フラガール」の主題歌で日々の公演でフィナーレを飾る曲など3曲に合わせダンスを披露する。

 ハワイアンズは震災で被害を受け、休館を余儀なくされた。フラガールたちは2011年10月に営業を一部再開するまでの間、「全国きずなキャラバン」と銘打ち、被災地の避難所や商業施設など計125カ所を回った。約1年後の12年2月8日、ようやく全面再開にこぎ着けた。

 現役のフラガールに当時の経験者はいないが、担当者は「笑顔や元気を与えたいという精神は受け継がれている」と力を込める。動画は動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで公開している。

 ハワイアンズは新年度、福島県内全59市町村の小学校各1校を訪問する「きずなスクール」を展開する。フラガールたちがダンスを披露したり被災からの歩みを紹介したりして、震災未経験の子どもたちにたくましく生きる姿勢を伝える計画だ。

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