4日午前の東京株式市場で、日経平均株価(225種)が一時、史上初めて4万円を超えた。生成人工知能(AI)の将来需要を見込んだ半導体関連株の値上がりが相場をけん引。企業業績の拡大や日本経済のデフレ脱却に向けた期待も膨らみ、国内外の投資マネーが流れ込んだ。2月22日に取引時間中と終値の最高値を更新した後も上昇基調が持続し、1週間余りでの大台突破となった。 【写真特集】それは絶頂と崩落だった 平成経済30年史 次代の教訓
今春闘で高水準の賃上げが打ち出され、物価と賃金がそろって上がる好循環が現実味を増したとの見方が拡大。外国人投資家による日本株の評価見直しへとつながった。 前週末の1日には4万円まであと10円に迫る場面があった。その後の米ニューヨーク市場でハイテク株主体のナスダック総合指数が終値の過去最高値を更新したことも後押しとなった。 日経平均株価はバブル経済期の1989年末に終値で3万8915円を付けた後、長期低迷した。2009年3月にはバブル後最安値の7054円を記録。12年に当時の安倍晋三首相の政策「アベノミクス」が始まったのを機に上昇基調を取り戻した。