2024年2月の新車販売(登録車と軽自動車の合計)は34万4816台(前年同月比19.2%減)だった。ダイハツ車の出荷停止の影響が広がって1月から下げ幅が6.8㌽悪化し、2月としては約30年間で最も少ない水準にまで落ち込んだ。ただ、ダイハツ工業は完成車の生産を2月中旬に再開しており、今後も生産再開車種が増える。受注停止車種も残るが、販売(登録・届け出)ベースでは今月で底打ちし、以降は上向くことが期待される。 ダイハツが公表した不正対象車種一覧 記録が確認できる1993年以降で、これまで最低だった22年2月の単月実績(35万4668台)を下回った。22年2月は半導体不足に伴う供給制約が大きく、販売が落ち込んでいた。
ダイハツ系の販売会社は1月に続き、2月も顧客と合意の上で在庫車を納車するなどの対応に追われた。ただ、前月の時点で在庫車をほぼ放出した販社もあり、1月より販売台数がさらに落ち込んだ。ダイハツ車の下げ幅は、前月(同62.6%減)から19.4㌽拡大した。
ダイハツからOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けるトヨタ自動車やスバルも販売が振るわなかった。1月は前年同月比で約15%減だったトヨタは、小型車「ルーミー」などが扱えずに約3割減にまで下落。スバルは全体として前年実績を超えたものの、軽自動車は約9割減にまで追い込まれた。
国土交通省は、立ち会い試験で保安基準適合性を確認した車種から出荷停止指示を順次、解除している。今月18日には小型SUV「ロッキー」のガソリンモデルなどの生産が再開される。あるダイハツディーラーの幹部は「今後は生産再開車種が入ってくる見込みだ。2月が底だと思い、頑張るしかない」と語った。 全国軽自動車協会連合会(赤間俊一会長)が1日に発表した軽の新車販売は3カ月連続の前年割れとなる11万8047台(同24.8%減)と、98年に軽が現行規格になって以降の2月実績では最も少ない台数だった。車種別では、乗用車が3カ月連続マイナスの9万5851台(同19.8%減)、貨物車は2万2196台(同40.5%減)で、9カ月連続で前年を下回った。
日本自動車販売協会連合会(加藤敏彦会長)が1日発表した登録車の新車販売台数は2カ月連続の前年割れとなる22万6769台(同16.0%減)だった。普通乗用車は14万6189台(同5.9%減)で、小型乗用車は5万6451台(同30.7%減)だった。