東日本大震災からまもなく13年になるのを前に、震災当時、被災者の支援にあたった保健師の活動を紹介する展示が仙台市の震災伝承施設で行われています。
この展示は、仙台市若林区にある「せんだい3.11メモリアル交流館」で行われていて、震災当時、仙台市の職員として働いていた保健師およそ30人の証言がまとめられています。
このうち、発災から24時間以内の様子を表したパネルでは「ずぶぬれで救助された方たちが次から次へと搬送されてきた。低体温症を防ぐためにカーテンやシーツ、その場で集められる衣服を集めて渡した」といった声が紹介されています。
また、避難所での支援活動では救援物資が不足する中、「下着の替えがなくて介護用の紙パンツを差し出すしかなかったときはつらかった」と当時の状況を振り返っています。
展示では、保健師が避難生活の中で感染症の対策や生活習慣病の予防など被災者の健康を守るための役割を果たしてきたことが紹介されています。
施設の職員である三條望さんは「災害のときに人々の健康が脅かされるのは普遍的なテーマだと思う。健康のために奮闘している保健師の様子や仕事内容について知ってもらいたい」と話していました。
この展示は今月17日まで開かれています。