米バイデン大統領「日本株バブル」に冷や水…異例の“利下げ注文”で円高・株安に振れる可能性

日経平均株価が4万円の大台を突破したのも束の間、浮かれる市場に不安材料は尽きない。アメリカの動向ひとつで株安に振れる恐れがある。

バイデン米大統領が8日、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで演説。連邦準備制度理事会(FRB)を「金利を設定する小さな機関」とクサし、「保証はできないが、金利はもっと下がるに違いない」との見通しを示した。FRBの独立性を尊重してきたはずのバイデンが、異例の“注文”を付けたのはなぜか。

「11月の米大統領選が念頭にあるのは間違いありません。株高のまま大統領選に臨めば現職有利ですからね。昨年までは利上げによってマーケットを抑えてきましたが、予備選挙を圧勝しているトランプ前大統領から経済状況をこっぴどく批判されており、バイデン氏としては何とかして株高を維持したいのでしょう。ただ、マーケットは『6月利下げ開始』との希望的観測を持っていますが、FRBは利下げへの慎重姿勢を崩していません。19日から始まる連邦公開市場委員会(FOMC)で出てくる金利予想のチャート次第では、利下げの開始時期が6月からズレ込むかもしれません」(経済評論家・斎藤満氏)タイミー(Timee)【法人様向け】 - Timeeへ求人掲載はこちら - コスト0円で求人掲載したい方

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FRBは利下げについて「年内に3回」を想定しているが、開始時期はいまだに不明。利下げによって、日本株も無事では済まない可能性がある。

「米国の利下げ観測がしぼむと、米株価は下がりますが、日本の金利差は変わらず円安は維持できる。一方、利下げ期待が膨らめば、米株価は上がり、金利差縮小が意識されて円高が進みます。足元の日本株の強さは米国株に引っ張られている側面もあるため、日本のマーケットは、利下げによって上がる米国株と円高との綱引き状態になるでしょう。日本の株価高騰は海外マネーによって支えられており、円高に振れれば、海外投資家が日本株を売る動きにつながります。日銀による利上げも円高・株安が進む要因になります。日米の金融政策の面から見て、『円高・株安』に逆振れする材料が横たわっています。利下げを求めるバイデン氏の言動は、日本株に冷や水を浴びせかねません」(斎藤満氏)

週明け3月11日の東京株式市場で、日経平均株価は一時、前週末終値(3万9688円94銭)に比べ1100円超下落した。日本市場は「失われた30年を取り戻した」と沸いている。春の夜の夢に終わらなければいいが……。

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