仙台の老舗書店「金港堂」、本店を4月30日に閉店 ビル老朽化、宮城県内3店と出版事業は継続

仙台市青葉区一番町の老舗書店「金港堂」は12日、一番町2丁目のサンモール一番町商店街にある本店を4月30日に閉店すると発表した。1966年完成の本店ビルの老朽化などが理由。本店ビルは5月以降に解体し、同社は本社機能を市内の別の場所に移す。

 泉区の泉パークタウン店、石巻市の石巻店、宮城県大河原町の大河原店の3店は営業を続ける。出版部門の事業も継続する。同社は本店ビルの跡地で新たなビルの建設も検討する。

 金港堂の本店ビルは鉄筋コンクリート造の地上5階、地下1階で延べ床面積は1329平方メートル。今年1月に耐震性を調査した結果、耐震工事などを実施して維持管理を続けるのが困難と判断した。

 金港堂は1910年創業。同社は12日、店頭に本店の閉店を伝える貼り紙を掲示した。藤原直(ただし)社長は取材に「本店の閉店は残念な思いもあるが、ビルは雨漏りがするなど満身創痍(そうい)の状態だった。県内の3店舗で書籍の販売は継続したい」と話した。

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