株式会社セブン & アイ・ホールディングスは2024年2月29日、セブンイレブン松戸常盤平駅前店を、新コンセプトの「SIPストア」としてリニューアルオープンした。このお店は、イトーヨーカ堂との商品・サービスの相互供給、ならびに販促・店舗オペレーションでシナジーを創出する狙いがあるそうだ。
実際にお店に行ってみると品揃えがスゴイ! コンビニとスーパーの良いところを合わせ持っており「次世代型コンビニ」といっても過言ではないほどの充実っぷり。家の近くに1軒あったら、すべてが事足りてしまうかも!?
・セブンのSIPストア
お店は、新京成線常盤平駅の北口を出てすぐにある。新コンセプトという割に外観は地味。普通のセブンよりも地味に思えるくらいだ。
ちなみに「SIP」とは、セブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)とイトーヨーカ堂(IY)のパートナーシップ(P)、それぞれの頭文字を取った通称とのこと。
その売り場面積は通常店より広く約290㎡、取り扱い商品は約5300品、通常店にはない鮮魚や精肉なども扱っている。ニュースリリースの店舗レイアウトを見ると、通常店とそれほど変わらないように見える。
しかし、実際にお店に行くと大違いだった。
お店に入ってまず目に入ったのは、野菜・果物などの青果物だ。まあ、これらの品々は通常店で揃えているところもあるから、それほど珍しくないかな。
裏に回ると精肉コーナー、牛・鶏・豚がひと通りそろっている。精肉販売用のチルドケースを導入して、用途に合わせた加工肉を置いている。
その隣には鮮魚コーナー。これらの精肉鮮魚はセブン & アイグループの食品部門「ピースデリ」の流山キッチンから届けられているそうだ。
冷凍食品も充実している。スーパーで見かけるこだわり洋食がズラリと並んでいる。
ヤマザキの冷凍パンも売ってる! こんなのあったなんて知らなかったな。
カレーの種類も豊富。北野エースのカレー売り場「カレーなる本棚」を彷彿させる。
それからレジ前には量り売りのナッツコーナー。自分で袋詰めする方式は、無印良品のお菓子量り売りと同じだ。
まだあるぞ、最近のセブンではお馴染みのダイソーの商品。
ロフトのメイク・ヘアケア用品・入浴剤なども、約90種類の品揃えが用意されている。
私(佐藤)が1番驚いたのはアカチャンホンポの商品だ。おしりふきや液体ミルク、ベビーフード。お母さん用にノンカフェイン商品など、産前産後の商品を充実させている。ドラッグストアで扱ってそうな商品まで置いてある! 万能なお店だな。
・お店で焼くセブンカフェベーカリー
目玉はレジ前のセブンカフェベーカリー。他店でも定番のカレーパンのほかに、フィナンシェやチョコクッキー……。
メロンパンにクロワッサンまであった。これらはお店のオーブンで焼き上げているという。
そういえば以前、ドーナツをレジ横で販売していたこともあったっけ? いつの間にか身近では見なくなったけど、メロンパンとクロワッサンは長く生き残って欲しいところだ。
・お店で焼いたピザ!
そして最後に紹介したいのが、お店で焼いたピザ! ついに店内でピザまで焼き始めるとは、セブン恐るべし! ラインナップは現在のところ「マルゲリータ」(税込780円)と「照り焼きチキン」(税込880円)である。
味が気になったので、マルゲリータを購入して近くの公園で食べてみた。残念ながらこのお店にイートインスペースはない。電車で訪ねた私は、やむなく雨の中を公園で食べるハメになった。冷めることを覚悟で持ち帰るというのもアリかも……。
率直に言って味は悪くない。ハンドトスタイプの生地はもっちりしていて、ほのかなバジルの香りとトマトソースの酸味が食欲をそそる。小腹を満たすのにちょうど良いサイズ。
だが、このくらいのクオリティなら冷凍ピザとそれほど変わらないかもなあ。冷凍ピザの方が価格が安いことを思うと、あえてコレを頼む理由はないかも……。
それとは別に、お店で焼いた「メロンパン」(税込160円)、「クロワッサン」(税込170円)、「フィナンシェ」(税込150円)も買って帰った。
いずれもなかなかの出来栄え。とくにクロワッサンは表面がパリっとして中がふわふわ。カフェオレとの相性がとても良さそうだ。
この手の商品となると他にもっと安いものがあるのは事実だが、セブンの利便性を考えると「ついでにピザも、ついでにパンも」という選択肢はあり得る。つまり店舗が拡大していけば、自然と支持層が増えていきそうだ。
はたして今後、SIPストアはどれだけ増えていくことになるのだろうか? 順調に拡大すれば、スーパーを脅かす存在になり得るかもしれない……。
・今回訪問した店舗の情報
店名 セブンイレブン松戸常盤平駅前店
住所 千葉県松戸市常盤平1-20-1