2024年3月13日、韓国のインターネット上で「漢字は韓国の文字だ」と主張する韓国人作家の動画が注目を集めている。
韓国のテレビ番組「ビッグクエスチョン」の公式YouTubeチャンネルに先月、「漢字はもともと中国のもの?それは誤解です」というテーマの動画が投稿された。
動画では作家のキム・ジンミョン氏が「中国の歴史で実在が確認されている最古の王朝は殷(いん、紀元前1600年~1046年)であり、その後は周、春秋時代、戦国時代を経て秦が統一した。そして秦が滅亡し、漢楚戦争が起こり、紀元前202年に劉邦が即位し漢が誕生した。中国からすると、漢が自国の歴史上で最も大きい王朝だ。そのため中国人は漢民族、漢字などあらゆるものに『漢』の文字を付けるようになった」と説明。
その上で「しかし実際のところ、漢字は殷王朝によって発明された甲骨文字が基になっているため本来は『殷字』と言うのが正しく、殷字は東夷族によって作られた。現存する東夷族は韓国人や日本人だ」と指摘し、「われわれ東夷族が殷字を作ったということは、われわれが殷王朝を作ったと言える。つまり殷は中国の王朝ではない」と主張している。
またこれに関する事件として、1899年に約300人の専門家によって行われた殷墟(殷の首都)での大規模な発掘調査を挙げている。キム氏は「殷墟で大量の出土品が続々と見つかり『世紀の発掘だ』と世界中から注目されたが、7~8日後に中国は発掘を止めてしまった。その理由は、発掘されたものが漢民族の文化でないことを知ったため」とし、「中国の建物のほとんどが南向きだが、殷墟の建物は北東向きになっていた。殷墟の北東の方向には渤海湾があった。昔は故郷の方を向いて埋葬する文化があり、ここでは建物までも故郷の方角を向くように建てられていた」と説明。さらに「その方角をたどるとわれわれ東夷族の故郷がある」「殷墟も夏家店下層文化、すなわち古朝鮮の文化」「古朝鮮文化の発祥地と殷墟で暮らしていた人々の発祥地は同じだ」などと主張し、「そのため漢字は中国人が作ったものではなく、われわれ韓国人が作ったものだ」と強調している。
この動画を見た韓国のネットユーザーからは「新たな視線、知識が得られた」「ハングルが最高の文字だと思っていたけど、ちょっと考えが変わった」「なんだか誇らしい気持ちになった」「もっとたくさんの韓国人がこの事実を知るべき」「漢字が中国語ではなく韓国語である証拠。中国人も反論できない証拠だ」などの声が寄せられている。(翻訳・編集/堂本)