水道管の維持管理、AIを使えば効率的 仙台市水道局が報告会

仙台市水道局は13日、持続可能な水道管路の維持管理方法に関する検討結果の報告会を太白区の水道局大野田庁舎で開いた。職員約30人が人工知能(AI)を使って漏水リスクを評価し、効率的に更新作業を進める手法に理解を深めた。

 検討した大手商社丸紅の担当者が説明。水道管の敷設時期や口径、材質、周辺土壌の性質など30項目以上のデータを管ごとに入力し、AIを活用して漏水事故の可能性を分析した結果、敷設時期を根拠とする従来手法に比べ、5倍の精度で予測できたと報告した。

 水道管の老朽化の程度を踏まえた更新作業の優先度も公表。水道局管理の管路計約4590キロの2%に当たる約90キロは「更新が必要」と明らかにした。

 丸紅環境インフラプロジェクト部の中井一孝(かずのり)シニアリーダー(39)は「市内の詳細なデータをAIで分析することで、より効率的な管路の更新が可能になる」と意義を強調した。

 水道局は、今回の検討結果を2024年度に策定する中期経営計画(25~29年度)に反映させる方針。資産管理戦略室の担当者は「漏水リスクを抑え、将来に負担を残さない管理に生かしたい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました