荒川静香さんのモニュメント設置、宮城・利府町議会が認めず 関連費削除の予算案が可決 「税金から出すべきではない」

宮城県利府町議会は13日、3月定例会の本会議で、町出身のフィギュアスケート五輪金メダリスト荒川静香さんの顕彰モニュメント設置関連費475万8000円などを2024年度一般会計当初予算案から削除して予備費に組み替える修正案を賛成多数で可決した。

町長「反対のための反対だ」

 町生涯学習課によると、モニュメントは高さ2.3メートル、横1.6メートルのガラス製で氷上を滑る荒川さんの姿をデザインし、町文化交流センター「リフノス」に設置する計画だった。7月の完成を目指し、制作費や工事費を計上していた。

 同日の予算審査特別委員会で、小渕洋一郎議員が設置費全額の削減と、「スポーツ流鏑馬(やぶさめ)」の推進事業費400万円を半額に減らす修正案を提出。共産党2人を除く全員が賛成して可決された。本会議の採決でも同様の結果となり、設置事業は白紙となった。

 小渕氏は「趣旨は理解できるが、税金から出すのではなく、クラウドファンディング(CF)や寄付などより多くの町民が参加できて納得のいく方法で建てるべきだ」と話した。

 熊谷大町長は終了後の取材に「ふるさと納税の寄付金を財源に充てる予定だったので、寄付やCFと何も変わらない。反対のための反対だ」と語気を強めた。

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